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宗教的な組織運営は是か非か?

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いつもお世話になります。
イノセル内野です。


「だんだん会社が宗教チック
になってきたんです。そこに
ついていけなくて…」


以前からこんな理由で退職をする
転職者の方、結構多いです。

あなたは、


“宗教チック”


と聞いて、ポジティブなイメージを
持ちましたか?
それともネガティブなイメージを
持ちましたか?

私は断然ネガティブ。

去年までは、完全に
宗教チック=オウム真理教
(若い世代の人はわからないかも)
みたいな団体と紐づけてしまう
イメージがありました。

教祖の言う通り、悪いことも
いいことだと定義しなおして、
無茶苦茶なことをやる集団…
という価値観を持っていたのです。


しかし、最近、その価値観が変わり
始めました。
その理由は、後半に詳述します。



そもそも私が会社=宗教チックで、
悪いイメージを持ったのは、
英会話教材の営業経験が影響して
います。


私が英会話教材の営業をしていたのは
1999年ごろの話です。

この会社のビジネスモデルを説明すると
こんなビジネスモデルでした。

20歳だけの電話帳リストがあり。
無作為に電話をかけて、


1. まずは無料体験を5日間実施して
もらう相手を電話のみで獲得する。

2.無料体験の3日目に有料契約に
切り替えるクロージングを実施。

3.有料契約内容は月7000円×3カ月。

4.2か月目に55万円の6か月の教材販売
+電話英会話レッスンに対面営業する

5.3カ月後にさらなる高額教材へ100万円。

6.1年後にさらなる高額教材150万円。


なかなかえぐいですよね…笑

これで、皆が英会話を話せるようになれば、
いいんですが、残念なのは、これだけ金額を
投資したお客様のほとんどが、英語を話せる
ようにならない商品だったことでした。


結果的にこの会社は倒産しました。



しかし、私がここで学んだ組織の作り方
は今思えば、学べることが大いにあった
なと感じています。


というのも、55万円の教材を24歳の
事務経験しかない女性が、毎月25本
売るんです。
55万円の商材の商談からの成約率は、
平均60%。
トップセールスは90%。

電話1本から顧客の生涯売上(LTV)
は400万円ほどを1年で引き出す。


これがあちらこちらで発生する。


その源は、会社を信じる絶対的な自信。
商品を信じる力。会社の絶対的信者が
生まれる仕組みがあったんです。

この会社、めちゃくちゃ無名です。
しかも、怪しい。


そんな前提を持ちながら、
これまで様々な業種の、商品サービス
を見ていて、たくさんの営業組織を観察
してきましたが、いまだかつて、こんなに
高い受注率を誇る会社には出会ったこと
がありません。


それが宗教的経営を実践している
という点でした。

具体的に言えば、
1. 朝礼での社長のビジョン、有難い
お言葉。

毎朝朝礼で、社長が、
「うちはNOVAを来年抜いている!
核心的サービスで日本の英会話業界を
変え、日本一になるんだ!」

社員の士気が高まるメッセージ。


2.会社の理念の刷り込み
毎日、会社の理念を大声で叫ぶ
ところから1日がスタート。
声が小さいと、
「声が小せえぞ!!やりなおしー(怒)」
と怒号が飛ぶ。


3.会社の理念を信じ込ませる幹部の
存在。

私が、当時の主任に
商品の詳細やお客様の声、原価などを
知りたいと思って、尋ねたら、

「内野、お前にそんな調査をいつ求めた?
皆、お前と同じ条件で売ってるんだよ。
君は商品企画担当じゃない。
お客様に商品を届けることが君の役割だ。
余計なことに時間と思考を割くな。
時間は平等なんだ。時間の使い方のレベルを
上げないと、結果はいつまでもでないぞ。」

と売ること以外に神経を向けさせない
マネジメントが徹底されていました。


4.完璧な営業トーク

その理念や思いを見込み客に伝える
営業トークが文章化されており、
これは何度も何度も修正されている秀逸な
営業トーク。
これを、まずはひたすら自然に話せる
練習を何度もさせられました。


5.信じられない人は退職
会社の理念や方針を疑う人は、
ガンガンやめていきました。
結果的に会社を深く信じる人だけが
残るので、マネジメントコストがかからず
スピーディーに結果が出る。
(私は信じたふりをしていました)



その会社でトップセールスになる人たちは、
すべて、社長の熱狂的な信者。
加えて、商品の熱狂的な信者。

私は、そのうさんくささを途中から感じ
会社に疑いを持ち始めたところで、
会社から排除に近い形で追い出されました。

宗教の教えを信じられなくなった信者に、
居場所はないのと同じです。

この排除された経験がトラウマとなり、私は
宗教チックな会社に強い嫌悪感を覚えるよう
になったんです。




しかし、最近ある経営コンサルタントから
こんなことを言われました。


「最強の組織運営をしているのは
“宗教団体”です。」


その人がそう主張する理由は、
以下のようなもの。

「内野さん、宗教組織って時代を超えて
思いを受け継がれる仕組みが
できているんですよ。

具体的に話せば、

・教祖がいる
・教祖の理念がある
・この理念を経典にしている
・経典をもとにその考え方を多くの人へ
広められる。
・経典に基づいた活動計画がある。
・経典が時代を超えて受け継がれ、
教祖の考えを受け継いでいく。
・教祖が死んでも、その考えは脈々と
引き継がれ、信者は増えていく。


これ、経営に当てはめて考えたら、
すごい仕組みだと思いませんか?

経営者が死んでも成長し続ける
会社って偉大ですよね?
多くの宗教団体はそれを実現しています。


しかも信者は、無報酬で、熱心にその
理念を広めていくんですよ。


内野さんの会社の社員が、無報酬でも、


“営業を面白くする”


って価値を届けまくるメンバーばかり
ならどう感じます?

その結果として、売上もあがりまくったら。
そして、営業が面白くなる人がどんどん
増えていったら嬉しくないですか?



誤解を恐れずに言えば、偉大な会社は、
すべて宗教チックですよ。

私の宗教チックの定義は、
その会社の


『文化が形成されている』


ってことです。


偉大な会社は、この文化となじむ人
しか採用しないです。

文化になじまない人は継続して
働けなくなります。

異なる文化で育った人をリセットするの
が大変だから、多くの会社は新卒採用
に途中から舵を切り出すんですよね。

その方が染めやすいから。
信者にしやすい。

新卒採用のよさは、価値観を
埋め込みやすい。

こんなことを考える経営者、
内野さんの周りにも
たくさんいらっしゃるのでは?」



「たしかに・・・。」


トヨタ
アップル
マイクロソフト
ソフトバンク
野村証券
キーエンス
グーグル
アマゾン


これらの成長企業には、
明確な文化があるのは確か。

加えて、文化に合う合わない
の定義が明確です。


「内野さん、宗教チックな会社の
ほうが早くお客様に価値を届け
られるのは間違いないですよ。

そして、その結果、お客様が幸せに
なるんだったら、そんな組織運営
も選択肢に入れてみては?また、
内野さんも過去に在籍していた
会社で、宗教チックな組織に
いたことがあるとおっしゃいました
が、そこに在籍していたことによる
恩恵も受けていますよね?」


英会話教材の会社で私が学んだことは
1対1の相手をどうやって買いたい感情
に導けるか?という実体験だ。

BtoBでもこの感覚があるとないと
では、売れる効率が違う。

英会話教材の会社は嫌悪していたけど、
その会社に在籍しているときは、その会社の
ルールに従わざるをえなかった。

でもそのルールにいやいや従った結果、
その営業技術を手に入れたのも事実。

振り返ると、個人にとってもメリットが
あったということに気づいた。


“宗教チック”な会社が悪い“


というイメージが変わった瞬間。
弊社でも営業を面白くする世界を本気
で創るために、組織運営のレベルを一段も
二段も上げたい。

その第一歩として、宗教チックという
表現がどうかという点はさておき、


「会社の文化を明確にしていく」


これが、経営者である私の仕事だと
実感しました。

イノセルも
営業を面白くするというミッションを
果たし続ける文化を醸成したいと
思います。

これからも、ご支援のほど、
なにとぞ、よろしくお願いします。
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