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喋れない焼肉屋

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いつもお世話になっております。
イノセル内野です。
 
今日は、
ある山手線の駅にある
1年予約待ちの焼肉屋の話です。

この焼肉屋を通して、
本日、伝えたいことが、



どんな時代でも
マーケットから必要とされる
仕事を作る思考法



です。



結論、
ここの店名は言えません。


公の場で紹介しないでほしい
と言われたからです。


なぜなら口コミのみ、会員のみ
で経営していて、一見客は
入れないお店。


お店が求める水準のお客様しか
入れないようにしたい。


それ以外のスタンスのお客様は
来なくていいって強気な姿勢。



何せ、その焼肉屋は常識外な
ことばかり。


・私語禁止。
・好きなタイミングでトイレ
に行けない。
・飲み物も選べない。
・コースは店が提供する1本のみ。
・看板もない。
・1日6名2組しか入れない。
・お店の住所すら非公開


非常識にもほどがありませんか?笑


ただ、普通ではない知ると、
人間ってとても好奇心を
刺激されるものです。



待ち合わせしていた駅で、
お店の住所もわからないので
待っていたら、
全身黒服のスタッフが
迎えにきました。



そのスタッフが、
○○様(幹事の名前)と呼び


「どうぞこちらへ」


とクールな声でお店までの道を
先導して道案内する。

その間、スタッフからの
雑談もなく静かに歩きながら
お店へ連れられていく。

醸し出す秘密感。
高級感。
何か、別の世界に連れて
行かれるような不安。
と同時に味わう
アドベンチャー感。

歩いて3分ほどでお店に到着
しました。


玄関には重厚な鉄格子の門。
それを横にスライドして
門が開きます。

10メートルほど進むと
店の玄関です。


焼肉屋は2階建。


両脇にマンションが立っていて
その間に建設された四角い箱。


建物の1階は玄関につながる
5段ほどの横に広い階段がある。

その脇には、緑の茂みとその中に
大きなキャンドルのように燃える
筒の先に輝く3本の炎。

その階段をあがったところに
全身黒服のウエイターが立ち、


「これより、お店に入ると、
しばらくお手洗いに行けませんの
で、お手洗いに行かれたいお客様
のみ、先にご案内いたします。
いかがでしょうか?」

とのアナウンス。

しばらくトイレいけない??
どういうこと?

と思いましたが質問できる
雰囲気ではなかったので
スルーしました。

※この理由は後ほどお伝え
します。


4人ほどが手を上げて建物の中に
案内される。



1回の飲食フロアに入る前には
15人ほどが入る待機スペースがあり、
目の前に重厚感のある、
大きな木のドアがあります。


ドアを開けて店内を見ると、
ライトアップされた葉桜の咲いた
庭の景色が見えます。


レイアウトは立ちカウンター席
でオープンキッチンを囲って
L字型に並びます。


通されながらふと、左手を見ると
オープンキッチンの中に、
背の高いシェフを真ん中に
6名のスタッフが起立して待機。
全員黒服。


上品な低い声で、
「いらっしゃいませ」
という声でむかえてくれる。


で、われわれ顧客が席に着いたら、
ドリンクが配られ、その後、
シェフの挨拶と話がスタートする。

店のポリシー。
店の特徴。
今日の流れ。
今日体験することの頭出し。
その中で出てくる

世界唯一、
日本唯一、
世界で私だけ

というシェフのワードが耳に残る。



で、その話が終わって、



「期待値を大いに上げて
いただいて、私たちの料理は、
その遥か上を提供します!
さ、はじめるぞ!!」



というシェフの開会宣言後
一言も発しなかった周りのスタッフが、
急に、


「イエス!シェフ!!!」


と大きな声で揃った発声。
と同時にスタッフが、急に
キビキビと躍動しだすんです!

静から動の
コントラストがとても美しい。
何か演劇を見るような感じ。


料理が届けられるたびに
3分ほどで、ストーリーを話し、
食べ方をシェフが話してくれる、


そして提供前には必ずシェフが、


「リフトアップ!」


というセリフを述べ、
周りのスタッフが


「イエス!シェフ!!」


と揃って発声して動きだす。

その一連の流れが美しくて、
アートと食が融合したような
そんな世界観を体感しました。


後半は2階に移動。

プロジェクションマッピング
のある個室で、四方の壁には
海の風景や山の風景、季節の
風景などに料理ごとに映像が
かわり、手元の机にも、
映像が流れる。

そして提供される料理ごとに、
またシェフがストーリーを話す。
味もさることながら、
演出が本当にこだわっている。
終始感動する食事体験でした。



トイレに好きな時に、
行けない理由は、この
一連の流れを聞いてほしい、
見てほしい、体験してこそ、
このお店の価値ということ
だったんですね。


いやぁ、、、面白い体験
でした・・・。



この隠れ家的な焼肉屋を体験して
強く感じたことがあります。


1つめが、



サービス提供者側が
顧客を選ぶ



っていうのが大事だなーということ。

・黙食
・酒は自分の好きなものは
頼めない
・シェフの料理ストーリーを
 邪魔に感じる人もいるでしょ
・1人90分で数万円なんで、
 決して安くはない


普通に考えてこのスタイルを好き
な人、結構マニアックです。

でもその世界観を好む人は世の中に
確実にいるわけです。

その人たちに焦点を絞って
強みを磨き抜き、
他にはできないレベルで
最高の価値を作り出す。


普通の人たちが
焼肉店の企画を作ると


しゃべれない焼肉屋?
いやでしょ普通。
お酒はお客様に選んでもらうのが
常識でしょ?
焼肉屋の相場は1人9000円が
マックスじゃない?


とかって会話がされて、どこにでも
ある焼肉屋になっちゃう。


それじゃ儲からないし、
評判にもならないですよね?


価値を提供者が決めて、
その価値が欲しい顧客を選ぶ。


その価値は他社では手に入らない
ものにして、設定した顧客に
フォーカスして価値を磨き抜く

こうしてこのお店は1年先まで
予約できないお店になった




これはトップセールスにも共通する
傾向ですね。 

日本一クラスのトップセールスは
必ずマーケットを設定します。
同時に取引をしない対象も明確に
決めていました。


売れているお店は顧客を選ぶ。
売れている営業も顧客を選ぶ。


高単価販売ができる相手にはとても有効な
営業手法だと、とても勉強になりました。




長文ご覧いただきありがとう
ございました!!
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